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日別アーカイブ: 2025年6月13日

大洋開発のよもやま話~第9回~

皆さんこんにちは!

 

大洋開発、更新担当の富山です。

 

 

 

クレーンリース業界と環境問題〜重機が直面する「サステナブルな課題」とは〜

 

 

 

今回は、建設現場やプラント、インフラ整備に欠かせない「クレーンリース業」の環境面について深堀りしていきたいと思います。

重機の中でも一際パワフルな存在であるクレーン車ですが、その巨大な機体の裏には、意外と知られていない環境負荷の問題が存在しています。そして今、業界全体がこの課題に向き合い始めているのです。


◆ クレーン車の排気ガスとCO₂排出問題

 

まず大前提として、クレーン車は一般的なトラックや乗用車とは比べものにならないほどの「燃料消費量」と「排気ガス」を発生させます。

クレーン車は移動・待機・揚重(吊り上げ)と、常にエンジンを稼働させる時間が長く、1日数十リットルの軽油を消費することも珍しくありません。そのため、二酸化炭素(CO₂)や窒素酸化物(NOx)などの排出量が多く、地球温暖化や大気汚染の一因となっています。

特に都市部や再開発エリアでは、騒音・排気ガスへの近隣の反応も敏感で、環境対策を怠ると信用問題にもなりかねません。


◆ 騒音・振動への配慮も重要なテーマ

 

クレーン車が発する騒音や振動は、工事現場の環境問題のもうひとつの側面です。

特にラフタークレーンやオールテレーンクレーンのアイドリング音、ブームの伸縮音、ジャッキの設置・解除時の金属音などは、近隣住民の生活環境に大きく影響します。

国や自治体によっては「環境騒音規制法」や「振動規制法」の対象となり、施工時間の制限や低騒音機種の指定などが義務付けられるケースもあります。


◆ リース業者に求められる「環境配慮型マネジメント」

 

これまで建設主やゼネコンが環境対策の主体となっていましたが、近年ではクレーンリース業者自身にも、持続可能な施工への意識が求められるようになっています。

代表的な取り組みとしては:

  1. 低燃費・低排出クレーン車の導入
     排出ガス基準をクリアした新型クレーン車への更新や、DPF(ディーゼル微粒子フィルター)付き車両の運用強化。

  2. アイドリングストップ・エコ運転の徹底
     操作員へのエコ運転研修や、現場ごとの燃費データ分析による無駄削減。

  3. 使用済みオイルや部品の適正処理
     廃油・廃バッテリーなどの産業廃棄物を法令通りに処分し、リサイクル率を向上させる。

 


◆ まとめ:重機と環境の両立は可能なのか?

 

「クレーン=環境に悪い」というイメージを持つ方も多いかもしれません。

しかし、技術革新と運用の工夫により、その常識は確実に変わりつつあります。

クレーンリース業者ができる環境配慮は、たしかに“地味で見えにくい努力”かもしれません。それでも、現場の信頼性を支え、未来の地球を守るための大切な一歩となるのです。

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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